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ふざけてるのかと思ったらちゃんとしてた!キケ・ヘルナンデス選手が着用したサンバイザーみたいなヘルメットは何?

キケ・ヘルナンデス選手が着用したサンバイザーみたいなヘルメット

2025年4月29日、ドジャースがマーリンズを15-2で一蹴した試合の9回表、ユーティリティーのキケ・ヘルナンデス選手が“投手用ヘルメット”をかぶってマウンドに上がり、わずか12球で無失点に抑える快投を披露しました​。

試合後、ドジャース公式SNSがヘルメット姿の写真を投稿すると「謎のヘルメットは何だ?」とファンのコメントが殺到し、瞬く間に話題が拡散しました。
このヘルメットは、MLBが2014年に承認したパッド付きキャップを原型とし、ピッチャー返しによる頭部事故を未然に防ぐ“最後の盾”として制作されたヘッドギアです。

“ヘルメット姿”でマウンドに立ったキケ・ヘルナンデス選手

2025年4月29日(現地)のマーリンズ戦、点差が開いた時の野手登板として何回も二刀流をこなしているキケ・ヘルナンデス選手ですが、ドジャースタジアムでは意外にも初めての登板。

外層が硬質シェルで内側に衝撃吸収フォームを備えた「ヘッドギア」を着用。場内は驚きと歓声に包まれました。

なぜヘッドギアが必要なのか?

危険な頭部へピッチャー返しの打球

過去に起きた事故

石井一久投手(2002年ドジャース)
頭蓋骨を亀裂骨折
「あと1ミリ、亀裂が長くなっていたら頭の中を通っている大きな血管を損傷して、出血死していたかもしれない」と言われる程の大怪我

クリス・ヤング投手(2008年パドレス)
顔面を直撃。頭蓋骨骨折、鼻骨骨折

ブランドン・マッカーシー投手(2012年アスレチックス)
頭部に受け緊急入院、緊急の脳手術

アロルディス・チャップマン投手(2014年レッズ)
顔面に直撃。翌日左目の上の骨折を修復する手術でチタンプレートを挿入

頭部へ飛んでくるライナーに反応できる時間がわずか0.33秒。こうした事例が、MLBと選手会に安全装備開発の転機となりました​。

ヘッドギアの構造と安全性能

軽量化と耐衝撃を両立

キケ・ヘルナンデス選手が着用したヘルメットはカーボンファイバー製。額とこめかみを広く覆うサンバイザーのような形状で、バッティングヘルメットのような片耳当て付き。平均的な厚さは約0.7インチ(約1.8cm)で、致命的な怪我を負いやすい部位が最も厚い。

このモデルは2016年に発表されたヘッドギアのようです。重さは10~12オンス(約300g前後)と軽量ながら、頭部側面を直撃された際に最も発生しやすいとされる、生命に関わる怪我を防ぐことを目的としています。

カスタムフィット方式

頭囲を3Dスキャンして個別にパッドを成形する仕組みのため、見た目が大きくなり過ぎず、投球フォームへの影響も最小限に抑えられます。このモデルは視界を妨げない点も改良ポイントです。

mlb.com

画像:改良前

見た目から「スーパーマリオ」と言われ投手に浸透しませんでした。

MLB アレックス・トーレス投手

ムーキー・ベッツ選手も恐れる、190キロ越え大谷選手の打球

昨季初めよりケガをするまで1番打者として打席に立っていたムーキー・ベッツ選手は、1塁上で2番打者の大谷選手の打席を恐怖と語っていました。ピッチャーならなおさら恐ろしいことでしょう。

現在の主流?プロX ヘッドガード・フォー・ピッチャーズ

アメリカのセーファー・スポーツ・テクノロジー(SST)社によって開発されたこの製品は、2020年ヤンキース所属であった田中将大選手が打撃練習での投球中、右側頭部にライナーを受け、その後プロXをつけるようにななりました。「装着を忘れるほど違和感がない」と語られるほど薄く、以来15人(2021年5月時点)ほどのMLB投手が使っており、その多くが自身かチームメイトが打球の直撃を受けた経験があるそうです。

96キロから149キロの硬球を何度もぶつけ、その衝撃を計測。プロXを着用すると、つけないときに比べて衝撃が約50%低減するというデータが得られた。
NumberWebより

アイロンの熱でキャップの内側に着ける。

右投用と左投用があり、サイズはS,M,Lの3種類。
楽天市場でも購入できます。